読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

一生続けられそうなスポーツを選べ

 勉強とスポーツの両方が秀でている状態を指して「文武両道」と言うが、特に秀でてなくても文と武の両道を歩んだ方が良いように思う。文の道も武の道も誰の前にも平等に開けているのだから、どんなにノロマであっても、転んだり戻ったりしながら歩んでいけば良いのだと思う。

 かく言う僕も特段運動神経に恵まれているわけではないが、日頃から意識的に体を動かすように心がけている。僕は仕事柄、机の前に座ってコンピューターをいじっていることが多く、帰宅して布団に入っても、頭が冴えてしまってなかなか眠れないことがよくある。なんとかして眠りに落ちたとしても、眠りが浅かったり、明け方に目が醒めてしまうなんてこともザラである。そんな時に軽い運動をして、適度に身体を疲れさせると、すぐに眠りに落ちることができるし、朝までぐっすりと深い眠りにつくことができる。頭と体をバランス良く疲れされることが大事なのだろうと思う。

また、仕事などの企画を練っている時に、アイディアが煮詰まって、頭の中がごちゃごちゃになっている時なども、余計なことを考えず、ただひたすら身体を動かすと、雑念が取り払われ、頭の中が整理されたり、画期的なアイディアが生まれたりする。そんな時に身体を動かすことの重要性を認識するのである。

 学生時代は背が高いこともあってバスケットボールをやっていたが、社会に出てからはめっきり遠ざかっている。たまにプレーしてみても、学生の時は難なくできていたことが、今になるとイメージ通りに身体が付いていかないことが多々あり、自己嫌悪に陥ることこの上ないのである。また、バスケットボールというのは、走ったり飛んだりを繰り返すスポーツで、かつ身体接触も多いので、怪我のリスクも高く、膝や腰を痛めたり、足首を捻挫することもザラにある。若者ならば松葉杖姿はギプス姿も絵になろうものだが、さすがにこの歳になって足首を捻挫して松葉杖をつきながら会社に行くのは情けない。見る者の悲哀しか誘わないではないか。

 そんなこともあって、バスケットボールはもう卒業することにしている。それでは次にプレーするのはどんなスポーツが良いかという話になる。僕らのお父さん世代は、おっさんになると猫も杓子もゴルフをやっていた。僕の親父もご多分にもれず、休みの日になるとコースに出て行ったり、庭でクラブを振り回したりしていた。休みにしか顔を合わせない親父と遊んでもらいたくても、ゴルフのせいで遊んでもらえないことが多く、僕は大人になってもゴルフだけはすまいと固く誓ったことを覚えている。そもそもゴルフがスポーツなのかどうかということにも疑問を感じる。一回クラブを振り回した後に、ボールがある場所までちんたら歩いていくなどというのはスポーツというよりも宝探しに近いような気がする。

 スポーツというからには、一定以上の心拍数と適度な発汗を伴うものでなければやりがいがない。また、社会人になると、仕事や家庭の都合で、他の人と予定を合わせるのが困難になるため、多人数で行うスポーツは難しくなる。そんなこんなで消去法で絞っていくと、大変月並だが、ジョギングと水泳の二つが良さそうだということになった。今ではなるべく週に一、二度はジョギングか水泳のいずれかをするようにしている。ジョギングや水泳ならば勝ち負けにこだわることもないし、ある程度年を取ってもできるスポーツなので、長く続けられそうな気がしている。

 年をとっても身体を動かすことは大切なので、どうせやるなら長く続けることができるスポーツを選んだ良いなあと思い始めた今日この頃である。まあ、初めての部活を選ぶ中学生に対して、「老人になっても続けられるスポーツを選びなさい」などと言っても、「おっさんが何を言っていやがるんだ」と鼻で笑われるのがオチだろうが。