歳を取った僕等は何をして遊ぶのだろう

 歳を取って仕事を辞めた後、どんな風にして過ごすか妄想することが仕事に追われる自分の束の間の楽しみになっている。現実逃避の一環に他ならないのではあるが、仕事をする必要も、仕事のことで思い悩む必要のない日々というのは、今の自分にとってはとても輝かしいものに思える。資金面の不安さえなければ、毎日遊んでいても差し支えないのだからこんなにいいことはない。
 爺さんの遊びと言えば、囲碁や将棋、盆栽にゲートボールなどが思い浮かぶが、果たして僕らの世代が歳を取ってもそういった遊びに興じるものなのか甚だ疑問に感じる。おそらく今の爺さん達も、爺さんになってから囲碁や将棋を始めたのではなく、彼らがもっと若い頃から、僕らがダーツやビリヤードをするような感覚で(僕個人は一切やらないが。)囲碁や将棋をしていたのだろうと推察する。
 僕は今年で33歳になるが、僕らの世代は今の爺さんたちよりも娯楽の選択肢がずっと幅広い時代を生きているので、爺さんになってからの遊びもバリエーションが増しているに違いない。歳を取れば当然身体機能は低下するので、身体を激しく動かすようなことはできないが、上述したダーツやビリヤードなんかは歳を取っても問題なく楽しめるだろう。また、僕らの世代はファミコンに代表されるテレビゲームとともに歩んできたと言っても過言ではない。僕らが老人になる頃には、老人向けゲームが本格的に開発されているはずである。例えば、少年院に囚われている孫を救い出すロールプレイングゲームや、老人ホームを舞台に、入所している数人のお婆ちゃんから一人を選んで好感度を上げていくゲームなどが登場することになろうと思われる。
 しかし、自分が子供の頃を振り返ってみると、近所の爺さんや親戚のおじさんたちから、竹で作る水鉄砲や、凧揚げやメンコなどといった手作りの遊びを色々と教わったものである。自分が爺さんになった時に、近所の子供達にどんな遊びを教えられるのかと考えると、何も思いつかないのがなんとも情けない話である。