新しい傘の形を考える

 このところよく雨が降る。この季節は空気が乾燥しがちなので、お湿りがあるのは良いことだと好意的に受け取るようにはしているが、天気予報では雨は降らないと言っていたのに、不意打ちのごとく雨が降ってくるのだけはどうにかなるまいか。僕はあまり準備の良い性質ではないので、常時傘を携帯していない。いつの間にか季節は冬である。ただでさえ寒いところににわか雨に降られてしまってはもうお手上げである。冷たい雨に身体を晒して、とぼとぼと歩くしかない。
 傘というものが発明されてからどのくらいになるのか知らないが、傘ほど誕生以来その形が変わっていないものはあまりないそうである。例えば電話などは発明以来、様々な姿に形を変え、今では誕生当時の見る影もない。それに比べて傘のやつときたら、相も変わらず骨と皮だけという誠に貧相な姿である。とは言え、色々次世代の傘についてイメージを思い描いてみても、やはり今の形が最も理に適っているように思われる。
 僕が傘について不満があるとすれば、毎日持ち歩くのが面倒くさいということくらいである。いつ降るかもわからない雨に備えて、あんなかさ張るものを携帯していてはまどろっこしくて仕方ない。いっそのこと、大量の傘を日本国民全員共有の財産にして、みんなで使い回せば良いのではなかろうか。コンビニや自動販売機など、街中至る所に傘を常備しておき、雨が降れば各々が好きに取って使えばよし、雨が止めば最寄のコンビニや自動販売機に返せばよし、いつでも好きな時に傘が使え、好きな時に傘を返せる仕組みを作れば良いのではないかと思う。金はどこから集めればよいのだという話になるが、それも僕なりに考えてはいる。民間企業から出資者を募り、傘の生地に広告を打てば良いのである。雨天時にはビルの窓から、傘の広告がビルの中の人々の目に留まることになるので、出資する価値はあると思うだがどうだろうか。